家族

母の昔話しを文字に残してみた

母の突然吹き出し笑いした昔話

80代半ば、母は未だ元気だった。母の若い時の話しを聴いても煩雑な日々に追われて自分の記憶に自信が無く記憶が薄れていってしまいそうだったので、母にはランダムに思い出すままに話してもらい録音していました。突然思い出したように笑い話し始めるので、私はよく慌てて母に待ってもらって録音を始めました。

母は本当に時代構わず話し始めていたけれど、思い出して話してもらうことが貴重だったので構わずどんどん話してもらっていました。姉妹の懐かしそうな会話あり、学生時代、戦時中の話あり、結婚した前後の話しと話は飛ぶ。

こんな戦前の話しから聴けて親戚関係のエピソードを二度と聴けなくしてはいけないと途中から思い、文字に起こすことにしたのです。

それは昔を語れる者とそれを多少なりとも身近に感じられる我々世代が理解できる世界。そして我々世代はWORDで文字に変換できる世代。この録音を子供達に残しても曽祖父母の世界となると遠い世界で、よくて聞き流してしまうだけであろうと思いました。貴重な先祖の生業はとても興味深いものでした。

例え、後々私のように昔の出来事に関心が高い子孫が生まれてきたとしても、母の生きてきた時代の前後並びが分からないでしょう。そして、これを時代順を母に確認して書き残せるのは私しかいないと思いました。

わたしはご先祖一人ひとりに苦難や喜びや抑え込んだロマンスがあったことに思いを馳せました。普通は、どんな人々だったとか職業だったとか、どんな家族構成だったか、父母の兄妹関係とかざっくりしたものしか分かりません。

でも子供達を見ていると多忙な日々に押され、わたしが残さないと親戚関係の繋がりすら理解するのに危ういと思える現代社会です。過ぎ去ったものは忘れられていいものでしょうか。祖先が何をしていた人かどうでもいいのでしょうか。昔は記録するのも大変だったでしょう。今は便利なツールが有ります。

これらの記録を時代順にし、母が話した通りのライフ・ストーリーが出来上がりました。そして更には、原戸籍を取り寄せて両親の系図まで作るに至ったのです。勿論、従兄弟達に配り喜ばれました。母が六人兄姉妹の内の末っ子で、私がハトコの中でも一番若い方だったから出来たお役目でしょう。

思わぬ副産物の幸せ

更に、この録音が後に90代に認知症になった母の役に立つとは思いも寄りませんでした。これらの母が自ら語った録昔の思い出話を聞かせた所、殆ど外出らしい外出をしなくなっていた母がまるで旅行にでも行った様に喜び「聴けて楽しかったわ!」と言って私に礼を言ったのです。あまり出かけなくなった人に昔の楽しい話しを聴かせて思い出に浸ってもらう事の効果は絶大な喜びとなったのです。

そして今、わたしはたまにですがこの母の声のお喋りを聴いて楽しむのでした。ここにはもっともっと若い娘や私の楽しげな声も聴く事ができます。

 

先祖の写真を飾って

わたしは自分の子供達が小さい時から思っていたことがあります。今の都会の家庭は特に、家が狭い、長押(なげし)が無くなったということもありますが、先祖の写真を飾らなくなったということです。地方に行くと仏間があったり、背の高い仏壇が立派に据えられている光景をよく見かけますが、先祖の写真がずらりと天井近くによく飾られているのを見かけます。

わたしの子供時代も両親の祖父母の写真が飾られていました。しかし、それも何回か引っ越しをしている内に仕舞い込む事になってしまいました。

わたしも結婚し、子育てと仕事に追われる日々となると必要と思いながら母に写真のコピーをさせてもらう機会を持てなかったことを残念に感じていました。

しかし、その当時思っていたことは、先祖の写真を飾っていないということは、その子孫達に大事な事を伝えられていないんだと思っていました。

それは、「あなたは根なし草では無いんたよ。父母の前にはこんなお祖父さん、お祖母さん、(曽祖父、曽祖母…)がいたからあなたが生まれたんだよ。」という力強い援軍がいるというメッセージになるという事です。何という安心感でしょうか。

自分より前に生きてきた人間がやはり苦労したに違いありません。その人達が写真の中でも、話しかければ何時でも心の中で答えてくれる。見ていてくれる。例え両親が多忙でも、両親に理解してもらえない時でも、話しかけた人といつも一緒です。例え一度も会ったことが無くても、血が繋がって生きていたらきっと可愛がってくれた先祖です。

まだまだいっぱいいろいろな経験をしていく子供達にとっては、いえ大人の私達にとっても良い話し相手、理解者、味方です。写真だけでそんな絶大な力のあるご先祖様にまだまだお役に立って頂けたらきっと素敵な家庭になります。ちょっとあまり意味ない様に見える”飾る”という行為ですが、人生に大きく影響することかもしれません。孫を育てて強く感じることでした。

毎朝お参りして是非感謝を捧げましょう。普通に書いてきておりましたが、戸籍が無い方々もお読みいただいていたかもしれません。両親、祖父母の名前も分からない方々がいらっしゃるとも思いましす。でも其々の魂に神の存在がいます。皆この物質世界でいろいろな体験をし、次元を上げる為に人生の目的を持ってこの物質世界に転生してきています。魂は地球に生まれてきたくても中々こちらの世界に生まれて来れないのです。ですから両親や祖父母にも自分にもそのチャンスを与えてくれたことを感謝いたしましょう。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。良い一日をお過ごしください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

朝地球と共に前のページ

ソウルメイトとの出会い次のページ

関連記事

  1. 心で感じて

    アセンション ー 気づき

    母に対する思い私は長年神経を使う仕事をしてきて、自分はなかなか…

  2. 家族

    もう少し人生への理解を深めたい

    わたしの家族私の旦那さんはヨーロッパの人です。結婚して…

  3. 死ぬまでにやっておきたいこと

    こんにちは!いきなりガーンと棺桶のイラストで申し訳ありません。…

  4. 家族

    ユーモア・センス

    もっとユーモアを言えたらいいな毎年冬のドイツから日本に帰国する…

おすすめ記事

  1. わたしを生きる
  2. 母の昔話しを文字に残してみた
  3. 瞑想はとても大切
  4. わたしが宇宙の力を目にした時
  1. 心で感じて

    人との関わりー主体となって生きること
  2. 家族

    母の昔話しを文字に残してみた
  3. 心で感じて

    ハイヤーセルフからのメッセージ
  4. 心で感じて

    アセンション ー 気づき
  5. その他

    ハイヤーセルフ
PAGE TOP